【田んぼ】トラクター 代掻き 方法・やり方【図解・作業者視点】
はじめに
田んぼの代掻きは、田植えの2~7日前に行う重要な作業です。
代掻きをすることで、土壌が均一になり、
水や肥料の浸透がよくなり、作物の収穫量が向上することが期待できます。
また、代掻きによって病気や害虫の発生を防ぐことができ、
作物の品質を保つことができます。
本記事では、トラクターの設定・深さ調整・速度・回り方等、
基本的な代掻きの方法について説明します。
【田んぼ】トラクター 耕うん方法・やり方【図解・作業者視点】
トラクターの設定
弊社では、
トラクター クボタMR700H
ハロー TXV445 (作業幅441㎝)
を使用しています。
作業機
代掻きを行うには、ハローという作業機を使用します。
もしハローが無い場合はロータリーで代用できますが、
エンジン回転数
代掻きをする際のエンジン回転数は、
2000~2400rpmです。
アクセルレバーで回転数を固定します。
(亀とウサギのイラスト)
PTOギア
PTOギアを1速に入れます。
クラッチを踏みながら入れましょう。
PTOスイッチがある場合は、
「自動入り」にします。
作業機を上げた際に回転が止まります。
エンジン回転数2400rpmで、
PTO回転数は540rpm程度、
爪軸回転数は200~300rpmです。
速度(ギア)
車速はエンジン回転数を上げた状態で、
2~4km/hになるようにします。
トラクター機能のON・OFF
4WD機能
四輪駆動で動きます
倍速ターン
ハンドルを一定以上切ると、
前輪が通常より多く回転し、小回りが利きます。
旋回アップ
ハンドルを一定以上切ると、
作業機を自動で上げてくれます。
バックアップ
シャトルレバーをバックギアに入れると、
自動で作業機を上げてくれます。
倍速ターンを入れると、ターン時に1回で効率よく回れますが、
枕地を荒らしてしまう恐れがあります。
4WD機能の場合は一度で回り切れないため、切り返しが必要です。
深さ調整
代掻は10cmの深さで慣らしていきます。
深さゲージがある場合は常時確認しながら調整をします。
深さ調整は、油圧レバーまたは、深さ調整ダイヤルで行います。
水の量の加減もありますが、
ハロー前側の黒い整流フラップが土(水面)より少し上の位置が目安になります。
自動耕深が付いていないトラクターの場合、
車体が沈んだら、沈んだ分作業機を上げる必要があります。
回り方
圃場に入り、ハローを展開させ、
先ほど説明したトラクター設定にします。
代掻きは基本、圃場全体を2回通ります。
外周 1回目
初めに外周を1周します。
圃場に入って正面に進んでいきます。
畔や壁等にぶつけないよう、気をつけます。
ぶつけてしまったら、進まずに
バックして立て直します。
角は、前輪が畔際に来るまで代掻きします。
少しバックし、
方向転換
ハローが大きく振り出すので、壁等に気をつけます。
畔際までバックし、代掻きを再開します。
四隅すべて行い、乗り入れ口まで戻ります。
乗り入れ口の隅も行います。
外周一周目は終了です。
真ん中 1回目
次に、圃場の真ん中を代掻きします。
乗り入れ口からスタートし、端まで代掻きします。
端に来たら、ターンします。
【トラクター】代掻き 4選! 様々な旋回(ターン)の仕方・方法
列の間、5cmほど空けておくと、
2回目行う際に目印になって、やり易いです。
大きい圃場や、水が多いときにとても有効です。
真ん中 2回目
1回目の道順を戻るように、2回目代掻きします。
延長レベラがある場合、展開しておくとキレイに仕上がります。
最終乗り入れ口に戻ります。
外周 2回目
1回目の反対回りで代掻きします。
畔際側の延長レベラを閉じて行います。
圃場から出る際にやりきれない箇所も行います。
後は1回目とやり方は同じです。
外周 2回目の2周目
最後にもう一周回ります。
先ほど閉じた延長レベラを展開します。
外周1周目の内側を代掻きし、
ターン時についたタイヤ痕を消していきます。
2周目は必須ではありませんが、
やっておくと仕上がりが良くなります。
角は緩やかに曲がっていきます。
圃場から出る
出入り口付近まで来たら、ハローを畳みます。
エンジン回転数を落とし、
ハローでタイヤ痕を消しながら、ゆっくり上がっていきます。
要領はロータリー耕うんと同じで、
前輪が上がるにつれて、ハローも上げていきます。
車や障害物に気をつけて出ます。
以上で代掻きは終了です。
事故に気をつけて作業をしましょう!
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